山茂の歴史

  山茂は、当時築地場外市場にあった三洋珍味(現在は閉店)の番頭だった先代森茂樹が、同じ築地場外市場に 1978年（昭和53年）に独立・創業しました。創業当初は一人で切り盛りし、【お客様と共に】をモットーに、着実にホテル・旅館や都内の割烹、小料理店を中心に多くのお客様にご支持頂く事ができ、今日に至っております。また、先代はオリジナル商品の開発にも積極的で、葛湯、かにみそ、華のり、ちりめん山椒、梅なめ茸などを製造販売して参りました。特に葛湯に於いては、全国各地の高級スーパーや神社などで現在も販売されている、息の長いロングセラー商品となりました。

  2012年に先代の急逝に伴い、妻の森トシ子が代表に就任。仕入れから販売までの商いの要は全て先代の頭の中にあった為、残された家族やスタッフはこれまでにない不安の中、先代の遺した【お客様と共に】をモットーと、お客様のお力添えや荷主（メーカー）様の多大なるご協力のもと、この苦難を乗り切ることに成功。その後も、受発注システムの構築や店舗の拡大など、『皆で戦う全員野球』のスピリッツで順調に取引先の拡大を推し進めて参りました。

  2014年12月に豊洲市場への移転が正式決定した事を契機に、市場内との取引が強い弊社も本格的に豊洲市場移転に向けての方法を模索し始め、関連物販店舗枠の新規公募に応募。晴れて東京都より内定通知を頂きました。移転延期など予想外の展開に加え、2017年8月3日(木)、山茂にとって最大のピンチが訪れます。近隣のラーメン店で火災の延焼で弊社店舗が全焼。スタッフ一同現場に急行したものの、火の勢いは止まらず唖然とするスタッフ一同。その日はその場を後にしましたが、翌日には営業と出荷を再開。荷主さんの人的応援やお客様の仮営業拠点の支援など多くの方々のご協力の下、約2か月後にはほぼ復興。約１年余りの仮拠点での営業の後、2018年10月11日の豊洲新市場開場に伴い移転を無事完了しました。